不動産広告の基本(完成予想図・価格表示・予告広告)

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【ガイドの不動産売買基礎講座 No.82】

不動産広告について、前回は法令による制限などの表示に関する規定を説明しました。引き続き今回は、完成予想図、価格表示、予告広告およびシリーズ広告の表示に関する規定をみていくことにしましょう。

完成予想図に関する表示の制限

新築物件の広告には、建物のきれいな完成予想図が掲載されていることも少なくありません。太陽の光を燦々と浴びてきらきら輝いていたり、すっきりとした街並みのなかで高級感たっぷりに建っていたり……。

完成予想図に関する広告の規定では、原則として「事実と違う表示でなければ建物本体のみを描けばよい」ということになっています。

ただし、従来は「図はイメージです」のような断り書きを入れたうえで、見栄えをよくするような表示、あるいは邪魔なものを消したような表示も認められていましたが、2012年の規約改正により「事実に反する表示」が厳しくチェックされるようになりました。

しかし、完成予想図において現実の様子を100%完全に再現することはできませんから、どこまでが「事実に反する表示」なのか曖昧な点は残るでしょう。

当然ながら、販売する建物の周囲に現況と異なる建物や施設などを描くことは禁止されていますが、完成予想図やイメージ画で、あまり期待を膨らませ過ぎるのはよくありません。

完成予想図などは、あくまでも建物の状態を想像するための一つの材料にとどめてください。

価格の表示方法

新築分譲マンションや区画数の多い分譲宅地・新築分譲住宅では、全物件の価格を広告上に表示することが難しく、最低価格と最高価格、それに最多価格帯(10区画または10戸以上の場合)を表示すればよいことになっています。

最多価格帯は多くの場合100万円単位ですが、高額な物件では1,000万円単位などの表示がされる場合もあります。

たとえば「最多価格帯5,000万円」というときに、それが「5,000~5,099万円」なのか、あるいは「5,000~5,999万円」なのか、注記(1,000万円単位のときには必ず表記されます)を見落とさないようにしてください。

なお、売地の場合にかぎり、1平方メートルあたりの単価(面積は当然ながら明記されます)で表示することが認められています。

また、物件の二重価格表示は原則として禁止されています。たとえば「相場の10%引き」「いまなら20%OFF」「在庫処分半額セール」などの表示はできません。

ただし、一定条件下での割引き(条件の明記が必要)や、売り出し後一定期間を経て値下げする場合に、新価格と旧価格を併記することなど(旧価格発表後3か月以上、値下げ後6か月以内の時期での表示にかぎる)は認められています。

なお、二重価格表示が認められる物件は従来、建築後2年以内の未使用建物に限定されていましたが、2012年の規約改正により土地(現況有姿分譲地を除く)や建物(共有制リゾートクラブ会員権を除く)でも認められることになりました。

一定の条件を満たせば、中古マンションや中古一戸建て住宅でも価格の二重表示が可能となっています。

予告広告やシリーズ広告の表示方法

販売価格などが未定のまま「予告広告」が出されることがあります。これは、新築分譲マンションや分譲宅地、新築分譲住宅などの場合に認められるもので、中古住宅などの場合には「予告広告」がありません。

「予告広告」では次の事項が必ず表示されることになっています。

予告広告であること
価格が未定であること(または「予定最多価格帯」)
販売開始予定時期
「販売を開始するまでは、契約や予約の申し込みに一切応じません」という旨の記載
一度に販売するか数期に分けて販売するかが確定していない場合は、確定していない旨と「本広告」で明示する旨の記載

また、新築分譲マンション・分譲宅地・新築分譲住宅に関して、1年以内に4回以上、または半年以内に3回以上実施する一連の広告をとくに「シリーズ広告」とし、全体を一つの広告とみなす規定があります。

この場合の広告媒体は新聞または雑誌にかぎられ、最終広告において必要な表示事項が満たされれば途中の広告では表示事項を省略することができます。

「シリーズ広告」では、シリーズ広告である旨、回数、順位(○回中の○回目)、次回掲載予定日、契約などの申し込みや順位の確保に応じない旨が表示されることになっています。

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