Listening:<ハマりました。>デザインマンホール 地球3周分巡り … – 毎日新聞

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大阪城がデザインされたマンホールを見つけた池上和子さん(左)と修さん=大阪市北区で、倉田陶子撮影



最近のトレンドはゆるキャラ。群馬県草津町のマンホールは草津温泉観光大使「ゆもみちゃん」がデザインされている=池上さん提供

1960年のチリ地震津波でも大きな被害を受けた宮城県旧志津川町のマンホールはモアイ像のデザイン=池上さん提供

 <くらしナビ ライフスタイル>

 直径約60センチ、鋳鉄製のマンホールのふたのデザインに魅せられ、日本全国を巡る夫婦がいる。池上修さん(69)と和子さん(69)=大阪府豊中市=はデザインマンホールの写真を撮り続けて15年。一見地味なマンホールの魅力とは?

 「この町の売りはこれや!という明快なメッセージと優れたデザイン。この二つを兼ね備えたマンホールを見つけるのが楽しい」。修さんは少年のように目を輝かせる。

 デザインマンホールは1977年、魚の群れを描いた那覇市が発祥とされる。以来、地域の特産品や動植物、名所旧跡や風物詩などがデザインされ、色付けもされるなど「日本のサブカルチャー」として育ってきた。国土交通省や下水道団体で作る「下水道広報プラットホーム」によると、マンホールのデザインは自治体ごとに異なり、シンプルな幾何学模様などを含め約1万2000種類。2人はそのうち、個性的なデザイン約3500種類を制覇した。

 総移動距離は地球3周分、12万キロに及んでいる。

 きっかけは2002年春。和子さんは近所でカラフルなマンホールを見つけた。豊中市内で発見された化石「マチカネワニ」のデザインだった。近隣の自治体を歩いてみると、「太陽の塔」(大阪府吹田市)などいろいろあると分かり、会社勤めの傍ら、デジカメで撮影して歩くのが楽しみになった。和子さんに付き合ううち、修さんも町自慢がデザインされたマンホールに引かれていった。

 今はブログなどでマンホール情報を発信する愛好家もいるが、当初は情報が少なく、苦労の連続だった。自治体の下水道課でマンホールの所在地を尋ねても、職員は「何のことですか?」とけげんな顔。ゴミを払ったりしゃがみ込んだりして撮影に四苦八苦していると、「何しとるん?」と不審がられた。「恥ずかしい思いをしながら続けてきた」と笑う2人だが、苦労の末に編み出した「発見の法則」がある。それは役場、駅前、商店街の三つ。旧型のカーナビを駆使し、市町村合併前の旧自治体が作ったマンホールを探し回った。

 月に1~2回、まだ見ぬデザインを求めて旅に出る。自宅に戻ると、「富士山」「城」「千羽鶴」などテーマごとに写真を整理し、デザインの由来も調べるので知識に深みが出る。まさに「毎日がマンホール」(修さん)。フェリーで北海道へ渡り、東北などをマイカーで走りながら10日間かけて大阪に戻ったこともある。

 14年、2人はとっておきの100枚と、関連する350枚を紹介する書籍「デザインマンホール100選 阿寒から波照間島へ旅歩き」(アットワークス)を出版。旅行記としても楽しめると評判になった。最近は来春の改訂版出版を目指し、足元のマンホールだけではなく、デザインのモチーフになった動植物や名所の撮影にも力を入れる。一番の遠出は昨年11月、チリのイースター島。宮城県旧志津川町(現・南三陸町)のマンホールのモチーフになったモアイ像の写真を撮ることができた。さらに、マンホールの工場見学に参加するなど、愛好家との交流も深めている。

 「土地土地の歴史や文化が凝縮された丸いふたをたどることで、それぞれの地域の魅力を発見していきたい」という修さん。和子さんは「一つでも多くのデザインを自分の目で見届ける」と目標を掲げる。新たなデザインマンホールを求め、修さんと和子さんの旅はこれからも続く。【倉田陶子】=次回は5月3日掲載


やってみる? Let’s try!

 「まずは家の近くにあるマンホールから探してみて」と和子さん。必須アイテムはカメラのみ。撮影は明るいうちに行おう。汚れがひどい場合は、ハケで払うといい。愛好家が集うフェイスブックのグループ「We 〓 Manhoドットコム」(https://www.facebook.com/groups/welovemanho/)は簡単な審査はあるが誰でも参加できる。






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