<148>35平米、ミニマムを極めたら、リノベ魂に火がついた – 朝日新聞

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 [T邸]
 Tさん
 東京都品川区 築47年/39.96m²/総工費 非公開

    ◇

 Tさんはフランスに長く住んでいた女性です。日本に帰国後、フランス人のパートナーの方と半同せいしていましたが、まずはご自分の部屋が欲しいとのことで、一人暮らし用の中古マンションを探していらっしゃいました。

 弊社主催の個人向けセミナーにいらっしゃったときには、すでに物件をほとんど決めており、その日のうちに担当者と一緒に物件を見に行き、相談をした上ですぐに購入。およそ1カ月後には施工を始めてしまった、という決断が早い方でした。

 彼女が選んだ部屋は、当時築45年の鉄骨造マンションの1階。バルコニーを含めて39平米というコンパクトなお部屋です。アスベストを使っていたのでまずはそれを除去しなくてはならず、除去費用に100万単位でお金がかかることが予想されました。助成金が出る場合もありますが、今回は出なかったため、まずはオーナーと値段交渉。結果的に当初の価格よりかなり安く手に入れることができました。

 とはいえ不安材料がいくつかあったのも事実です。まずは、1階でちょっと薄暗い部屋だったこと。でも、Tさんは「薄暗ければ薄暗い方がいい」とのことで難なくクリア。バルコニーを除いた35平米という狭さも、「このコンパクトさがいい」。共用部は住人の方が割と自由に使っていましたが、海外生活が長いTさんには、「厳しすぎなくてほどよい」とのことで、心配していたネガティブファクトは彼女にとってはまったく問題ではありませんでした。このように、建物の長所短所をあらかじめ理解しておけば、非常にリーズナブルでいい買い物ができます。

 リノベーションのテーマは「ミニマム・コンポジション」です。コンパクトな部屋ですが、ディテールを大切にし、棚の造り方や家具の配置などの構成を工夫して、プランを進めていきました。

 間取り自体はワンルームのスタジオタイプなので、いたってシンプル。入ってすぐトイレ、洗面、バス、キッチンなど水まわりがあり、リビングを通って窓側がベッドルームです。ベッドルームは他の空間と仕切りたいとのことだったので、引き戸を設置しました。必要なときだけ仕切り、いらないときは棚にしまえば広々とします。この引き戸には、空間のアクセントになるよう、それぞれの板に大きさの違う丸いガラス戸をつけ、重なるとぐるぐると円を描くようにしました。

 収納は寸法をきっちりと測り、すべて壁側にまとめて棚を造っています。キッチンは玄関の横なので、コンロの仕切りはガラスに。そうすることで視界が通り、圧迫感を軽減できます。

 このお部屋はかなり気に入っていただきましたが、海外に長く住んでいたTさんはかなりエネルギッシュ。「もっとリノベーションしたい!」とリノベ魂に火がつき、1年ほど住まわれた後、部屋を売りに出し、次は戸建てのリノベーションを計画していらっしゃいます。

 実はこれ、ある意味正しい選択なんです。リノベーション好きであれば、早く売りに出してしまう方が、高く売ることができます。そしてその資金を元手にまた違う物件をリノベーションできるのです。

 持ち家の住み替え率は、日本はほぼ「1」。つまりほとんど住み替えません。先進国の中でもダントツで低い数値です。でも、海外では不動産資産を活用しながら、ライフスタイルに合わせて住み替えるのは普通のこと。アメリカでは資産を増やすために引っ越す、という人もいるほどです。つまり、家を買って自分でリノベーションし、不動産の相場が上がったら高く売るというのを繰り返せば、わらしべ長者のようになっていくのです。

 Tさんが次に狙っているのは小さな戸建てとのことですが、これも賢い選択です。というのも、建坪が70平米を切ると、建売業者が手を出さないので、ぐっと値段が下がるのです。

 日本の常識にはとらわれない発想で、積極的に自分らしい暮らしを作っていくTさん、さすがフランス帰りです!(笑)

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