耐震実験で分かった!進化している「地震に強い家」

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続く想定外の地震。耐震性は大丈夫?

三井ホームundefined技術研究所undefined研究開発グループ長の太田啓明さん

三井ホーム 技術研究所 研究開発グループ長の太田啓明さん。「安全に想定外があってはいけません。今回の耐震実験では、あらゆる可能性を検討し、到底起こりえないような過酷な条件でも検証を行なうことにしました」

平成以降、阪神・淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災、熊本地震など、震度7レベルの地震が複数回発生しています。震災報道で木造住宅が倒壊しているのを見ると、住宅の耐震基準に不安を感じる方もいるようです。

今年2016年4月に発生した熊本地震の後、これまでに建てられた住宅の耐震性を把握するために、国土交通省は建築構造の専門家や建築審査の実務者などを現地に派遣し、建物の被害状況について確認して報告書にまとめています。

その報告書によると、木造建築物の場合、1981年に導入された「新耐震基準」に適合する建物の倒壊・崩壊、大破被害は2割弱でした。また、2000年に導入された「床倍率」「4分割法」の導入などに適合する建物では1割以下となっていました。

熊本地震で被害の大きかった、益城町、西原村、南阿蘇村の木造建築物の被害状況

熊本地震で被害の大きかった、益城町、西原村、南阿蘇村の木造建築物の被害状況。出典/国土交通省 ※調査結果については建築学会において現在精査中。数値は暫定的なもの(2016年9月8日時点)

木造建築は耐震性が心配という声も耳にしますが、この報告書で分かるように、建築基準法で定められている耐震基準が正しく設計と施工に反映された建物なら、ある程度の耐震性は確保されるといえるでしょう。

「現状の基準でも一定の耐震性は確保されていますが、住宅メーカーによっては、より高い耐震性を目指して構造や建材、接合金物、施工方法などの改良を進めています。当社でも、独自の技術を組み込んだ『プレミアム・モノコック構法』を開発しています」(三井ホーム 技術研究所 太田啓明さん)。

『Gウォール』と『プレミアム・モノコック構法』

枠材に高強度の集成材、面材に厚さ12mmの構造用合板を使用し、専用に開発した特殊ネジでそれらを強固に緊結した「Gウォール」(写真左)。ツーバイフォー工法を独自に進化させた「プレミアム・モノコック構法」(写真右)と組み合わせれば、いままでにない高強度を実編します

振動実験で耐震性能を実証する

今回お話を伺った太田さんは、当社の技術研究所に約18年在籍し、構造躯体の開発や仕様の改良に携っています。

「エンジニアとして当社の構造躯体に向き合って来ていますので、当社の住宅の耐震性のレベルがそもそも高く、かつ日々進化を続けているという自負がありました。

ただし、この『強さ』がお客様にも社員にも伝わっていない実感から、耐震性を実証し、実感できる実験を行うことにしました」(太田さん)。

実験は、実物の住宅に震度7のさまざまな揺れ方の大地震を連続60回加振すると、建物がどのような状態へ変化するかを確認するというもの。構造変化などの実験データの測定は、公正・中立性を高めるため、公的機関である建材試験センターに依頼したそうです。

三井ホーム耐震実験の風景

2階建の耐震実験に使われた住宅は、当社の人気商品『chou chou』をイメージしています。アイアンの花台や飾りを取り付けるなど、上品かつ洗練された外観にまとめています。「あえて可愛らしいデザインにしたのは、当社の住宅は『どんな外観でも中身はつよい』というメッセージです」(太田さん)

■三井ホーム振動実験 動画その1

■三井ホーム振動実験 動画その2



60回の加振後、建物の状態を確認すると、構造躯体と外壁には損傷が全く見られませんでした。内装はクロスに若干クラック(ひび割れ)が入りましたが、よく見ないと気が付かない程度の小さなものでした。

「エンジニアなので、構造の限界点とその後の変容を見ることで耐震性能の本当のポテンシャルを知りたかったのですが、結局、解体して見ることはできませんでした。また実験の後、建築と解体に携わった大工さんから、“この家を捨てるなら、譲って欲しい”と言われました。建築工事のプロが見ても、構造に損傷はなく問題なく住めると判断できたのでしょう」(太田さん)。

三井ホーム3階建の耐震実験の様子

3階建の耐震実験の様子。三井ホームの社員だけでなく、構造や建築の専門家も多く見守る中、実験は行われました

「多くの方から、デザインだけでなく耐震性もよいのですね、見直しましたという声を頂いています。これまで耐震性は当たり前だと考え、当社の強みであるデザイン性を強調していたのですが、性能面もきちんと伝えていくことの重要性を感じています」(太田さん)。

もちろん今回の実験にも、多くの専門家が同席されました。

「当社の『Gウォール』の開発にご協力頂き、また今回の実験を監修して頂いた京都大学生存圏研究所の五十田博教授も実験をご覧になり、市販技術を用いて木造住宅でここまで強くできるということに驚いていました。熊本地震の建築物被害調査のために現地を視察された後だったため、尚更そう感じられたのかもしれません」(太田さん)。

次のページは、耐震性の高い家を建てる時の注意点について。





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