オリンピック後も都市部の地価・建築費は下がらない?

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「オリンピックまでは不動産価格も上がりそうだが、終わったらバブルがはじけて地価も資材人件費も下がるだろうから、マイホーム購入はオリンピック後まで待ったほうがいいのでは?」と考える人も少なくないのではないでしょうか。しかし、オリンピック後の様々な要因を考えると、必ずしも下がるとは言い切れない要素はいくつかあります。今回はその要素について紹介します。

インバウンド需要で高層化進み地価高止まり?

インバウンドブームとマイホーム、どう関係あるの?と思うかもしれませんが、まずは地価に与える影響です。新築一戸建て価格に占める土地価格の割合は約5割、新築マンションでも土地価格割合は約3割占めますので、地価動向が少なからず大きな影響を与えます。

豊洲市場

オリンピック後の不動産市場はどうなる?

オリンピック後の地価動向に少なからず影響を与えそうなのが、インバウンドブーム、海外とくにアジア客の観光ブームです。2016年は日本を訪れる観光客数が史上初めて2000万人を突破しました。この押上要因として考えられるのは(観光庁白書)、1.近隣諸国の経済成長、円安、2.官民一体となった訪日プロモーション、3.ビザ要件の緩和、4.航空ネットワークの充実等の効果と政府は分析していますが、1.2いずれも中長期的に断絶する可能性はほぼありません。

IMFは、世界のGDP成長予測(2016-21年)は5.6%、日本は3.4%にとどまるのに対し、アジアのそれは何と8.3%になると予測しています。2021年といえばオリンピック翌年。東京オリンピックが終わっても経済成長したアジア訪日客が急に先細りするとは考えにくいのではないでしょうか。さらにオリンピックが終われば尚更2.の政府のオールジャパン観光誘致政策は強まるでしょう。

事実、政府は国家戦略特区をもうけて観光客向けのホテルや民泊施設を建設計画であり、東京や地方の中心都市周辺では再開発計画がオリンピック後も続くと予想されます。特にオリンピック会場となるものの狭い東京が、世界都市としてブレイクスルーするためには、建築面でも建ぺい率や容積率、高さ制限、日影・斜線規制などが規制緩和され、住宅やビルの高層化が予想されます。

実際、東京では2018年から2025年まで大規模再開発計画で大規模ビルの大量供給が計画されていますし、観光客が東京の次にめざす観光地候補である奈良・京都・大阪、福岡など九州、中部や東北などの中心都市でもホテルや多目的ビルの開発が予想され、中心都市に限っては地価の高止まり、もしくは急落しない可能性があります。

再開発で資材費も人件費も急落しにくい?

またマンション市場においては、トランプ政権により米国の雇用や経済が回復して円安傾向が強まれば、海外からの不動産マネーが入ってきて、立地のよいタワーマンションなどを買うことで価格急落を下支えする可能性もあるでしょう。

大工さんなどの人件費は、オリンピック建設による人手不足で上昇していますが、オリンピックが終わっても前述したような首都圏や地方中心都市での再開発が活発になれば、人件費も資材費も急激に下がるとは考えにくいでしょう。何より、オリンピック後になれば目下見送られている消費税引上げも、さすがに見送りが効かず実施されている可能性も少なくありません。凍結されているマイナス金利も上昇に転じる可能性もあります。

以上を考える限り、マイホーム購入をオリンピック後に見送るメリットは多くはなさそうです。「買いたい時がマイホーム購入適齢期」と自分たちの判断基準をもとに、様々な将来の要素を考え併せて行動につなげていただきたいと思います。





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