住宅地の地価動向/2016年10-12月期 地価LOOKレポート

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国内の地価は景気動向に左右される面も大きいのですが、2016年の夏頃に比べて株価は2割ほど高い水準で推移しているのにも関わらず、東京都の住宅地では頭打ち傾向が顕著なようです。

人件費や建築費の上昇に伴って新築マンション価格が高騰し、供給数が絞り込まれていることなども影響しているのでしょう。この半年ほどで住宅地での地価上昇はスピードダウンし、横ばいで推移するケースが目立つようになってきました。

国土交通省から「地価LOOKレポート」の第37回分(平成28年第4四半期)が発表されましたので、住宅地を中心にその動きを確認しておくことにしましょう。

商業地は上昇、住宅地は東京都で地価上昇がストップ

東京タワーとビル群

東京都の住宅地では上昇傾向の鈍化が目立ってきた

地価LOOKレポートは「先行的な地価動向を明らかにすること」を目的として国土交通省が3か月ごとに発表をしているもので、平成19年第4四半期分から始まり今回が37回目です。

調査対象の100地区のうち、上昇が前回から2地区増えて84地区、横ばいが前回から2地区減って16地区でした。下落は10回(2年6か月)連続でゼロとなっています。

名古屋圏は15回連続ですべての地区が上昇、大阪圏は16回連続で下落地区がゼロ、東京圏および地方圏は10回連続で下落地区がゼロだった一方で、「6%以上」の上昇が7回(1年9か月)ぶりにゼロ(前回2地区)となりました。

「上昇幅の縮小、上昇から横ばいへ」などマイナス方向への推移地区は、前々回7地区、前回10地区、今回3地区とやや落ち着きを取り戻しつつあるようですが、住宅系地区に限ると、マイナス方向への推移は3回連続して「すべて東京都内の地区」です。

大阪圏と名古屋圏では、いずれも商業系の1地区で上昇幅が鈍化(「6%以上」から「3%以上6%未満」へ)したものの、それ以外はすべて前回と同じでした。地方圏の商業系地区では横ばいから上昇へ転じたところも2地区あり、東京都だけが特異な動きを示しているといえるでしょう。

なお、地価LOOKレポートにおける調査対象のうち、住宅系地区は32(東京圏14地区、大阪圏10地区、名古屋圏3地区、地方圏5地区)です。

 【地価LOOKレポート】 (国土交通省サイト内へのリンク)

第34回 平成28年第1四半期
(平成28年1月1日~平成28年4月1日)

第35回 平成28年第2四半期
(平成28年4月1日~平成28年7月1日)

第36回 平成28年第3四半期
(平成28年7月1日~平成28年10月1日)

第37回 平成28年第4四半期
(平成28年10月1日~平成29年1月1日)

地価LOOKレポートには地価動向(総合評価)のほか、取引価格、取引利回り、取引件数、投資用不動産の供給、オフィス賃料、店舗賃料、マンション分譲価格、マンション賃料の動向(それぞれ3区分)が記載されています。

地価LOOKレポートでは地価やその変動率について具体的な数値を示すのではなく、6%以上の上昇、3%以上6%未満の上昇、0%超~3%未満の上昇、横ばい(0%)、0%超~3%未満の下落、3%以上6%未満の下落、6%以上9%未満の下落、9%以上12%未満の下落、12%以上の下落の9段階に分類されています。

住宅系地区では、横ばいが3割を超える

住宅系地区では上昇が22地区(うち1地区は3%以上6%未満の上昇)、横ばいが10地区でした。横ばい地区の割合が3割を超えたのは、平成25年第1四半期以来、3年9か月ぶりのことです。

住宅系地区の変動 (地区数の全国計)

区 分
第33回
第34回
第35回
第36回
第37回

上昇 (6%~)
0
0
0
0
0

上昇 (3%~6%)
2
2
1
1
1

上昇 (0%~3%)
25
26
28
22
21

横ばい (0%)
5
4
3
9
10

下落 (0%~-3%)
0
0
0
0
0

下落 (-3%~-6%)
0
0
0
0
0

下落 (-6%~-9%)
0
0
0
0
0

下落 (-9%~-12%)
0
0
0
0
0

下落 (-12%~)
0
0
0
0
0

合  計
32
32
32
32
32


住宅系地区では札幌市中央区(宮の森)が5回連続して「3%以上6%未満」の上昇となったものの、他の地区では高い伸びがみられなくなりました。

札幌市中央区(宮の森)は21回連続の上昇、兵庫県芦屋市(JR芦屋駅周辺)は25回連続の上昇で、それぞれ5~6年以上にわたり上昇が続いています。

その一方で、前回まで上昇が続いていた東京都港区(南青山)が横ばいに転じました。今回、横ばいだった10地区のうち8地区を東京都内が占めており、上昇は江東区(有明)の1地区を残すだけです。東京都全体がほぼ横ばいだといえるでしょう。

東京都以外で横ばいだったのは、千葉県と京都市のそれぞれ1地区にとどまります。

商業系地区は上昇傾向が続く

商業系地区では上昇が62地区(前回59地区)、横ばいが6地区(前回9地区)でした。住宅系地区とは対照的に、安定した上昇傾向が続いているといえるでしょう。

ただし、前回は2地区あった「6%以上」の上昇が、平成27年第1四半期以来1年9か月ぶりにゼロとなっています。

前回まで名古屋市中村区(太閤口)が6回連続、大阪市中央区(なんば)が3回連続して「6%以上」の上昇でしたが、今回はいずれも「3%以上6%未満」の上昇にとどまりました。

それ以外にも名古屋市中村区(名駅駅前)、大阪市中央区(心斎橋)、福岡市博多区(博多駅周辺)の3地区が7回連続で、札幌市中央区(駅前通)、東京都新宿区(新宿三丁目)、金沢市(金沢駅周辺)の3地区が5回連続で「3%以上6%未満」の上昇となっています。

商業系地区の変動 (地区数の全国計)
 
区 分
第33回
第34回
第35回
第36回
第37回

上昇 (6%~)
1
2
3
2
0

上昇 (3%~6%)
13
14
10
9
11

上昇 (0%~3%)
48
45
46
48
51

横ばい (0%)
6
6
9
9
6

下落 (0%~-3%)
0
0
0
0
0

下落 (-3%~-6%)
0
0
0
0
0

下落 (-6%~-9%)
0
0
0
0
0

下落 (-9%~-12%)
0
0
0
0
0

下落 (-12%~)
0
0
0
0
0

合  計
68
68
67
68
68

住宅系地区における過去1年間の地価動向を一覧にして、次ページにまとめてありますので、これまでの変化を知るための参考にしてください。

住宅系地区の地価動向推移…次ページへ





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