賃貸物件はデザイナーズからコンセプト、コミュニティへ。ハード面からソフト面にも進化 – 株式会社ネクスト

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デザイナーズからコンセプト、コミュニティへ

賃貸物件を探すとき、「住んでみたいな」と思うような物件はどんなものだろうか?

具体的に住むとなると予算や立地など調べると思うが、一昔前はデザイナーズ物件が人気だったように思う。はっとするような家の外観だったり、部屋がコンクリートの打ち付けだったり、ロフトがついて天井高の部屋だったり…。現在でも、多くのデザイナーズ物件が存在し新しく建てられているが、「デザイナーズ」自体が以前と比べれば特別惹きつけるようなものではなくなったように思う。

去年、空き家問題が様々なところで報道されたように、今後も空き家が増えていく中で、賃貸も例外ではないだろう。空室を埋めるために魅力的な物件づくりが要求される中、一昔のデザイナーズに代わって最近出てきたキーワードが「コンセプト」と「コミュニティ」だ。

賃貸物件の特色イメージマップ(作成:HOME'S PRESS編集部)賃貸物件の特色イメージマップ(作成:HOME’S PRESS編集部)

2014年は賃貸物件の流行はコンセプト賃貸だった。一方、コミュニティ賃貸は・・・。

コンセプト賃貸と言うと、以前当媒体で取り上げたが猫付きマンションやワインアパートメント、ライダーズマンションなど、趣味嗜好などひとつのコンセプトでつくられた賃貸のことを指す。2014年、All Aboutが開催した「国民の決断」の中で住宅カテゴリにおけるトピックスの中では「コンセプト賃貸」が第2位だった。昨年の賃貸市場で存在感を見せたキーワードだといえる。

それまでのデザイナー物件は、どちらかと言えば造り手側の意思だけでハード面重視だったと思うが、コンセプト賃貸が生まれたことで居住者の趣味・嗜好をプラスしてソフト面も考慮した物件になったのではと感じる。話題性もあったコンセプト賃貸だが、そのコンセプトに趣味・嗜好が合致しないと住みたいとは思わない物件のため、どちらかというと住まい探しをしている人の極一部の人を対象としている。まだ、デザイナーズ物件のように賃貸物件を探す人のかなりの割合で探されるような憧れの物件には成長しておらず、一過性で終わってしまう可能性もある。デザイナーズのように「コンセプト賃貸」という言葉が一般的に浸透するかどうか、2015年の動向を伺いたい。

コミュニティ賃貸だと、例えば当媒体で紹介した青豆ハウスなどが該当する。専有部分は一般的な賃貸の部屋と変わらないが、共有部でその物件に住んでいる人たち同士が自然とコミュニケーションできるような仕組みだ。

そんな中、2014年12月下旬、旭化成ホームズ(へーベルメゾン)のコミュニティ賃貸を見学する機会があったので、コミュニティ賃貸について色々と見てきた。

色々なコミュニティ賃貸を見学してきた

左:+わん+にゃんの物件。左下にあるのが物件標識と、その隣がドッグラン<br>
右:ニューサフォレ。右上は共有部での掲示板。クリスマスシーズンだったので、管理会社からクリスマスリースが提供されていた左:+わん+にゃんの物件。左下にあるのが物件標識と、その隣がドッグラン
右:ニューサフォレ。右上は共有部での掲示板。クリスマスシーズンだったので、管理会社からクリスマスリースが提供されていた

今回見学してきたのが、同社が展開するコミュニティ賃貸の「母力」「+わんにゃん+にゃん」「NewSafole(ニューサフォレ)」だ。

+わんにゃん+にゃんは、ペット共生型賃貸。ペット可という物件ではなく、ペットと一緒に気持ちよく住んでいく施策が住居に施されていた。例えば、足洗い場やドッグランだったり、ペットを通じて近所とコミュニティをとれるスペースも確保。入居者向けのペットのしつけ教室なども希望者に行われているという。

ニューサフォレは、単身女性向けの賃貸だ。共有部に掲示板やレンタル本のスペースを設けて、入居者同士のさりげない交流を図る。共有部を管理している管理会社の担当も女性のみだ。

今回、注目したいのが母力シリーズ。子育て世帯がターゲットの賃貸物件だ。都内だともったいないと思う位の広さの中庭を囲むように棟が建てられ、気軽な近所付き合いができるような造りになっている。入居者は、子育てクレドという子育てにおけるゆるやかな約束を行うため、例えば子供の声が嫌だと思う人はここには入居しない。そのため気兼ねなく子育てを行うことができる。子供がいない世帯も入居可能だが、現在入居している人は全員子どものいる世帯。入居前の顔合わせなどもあり、入居後は年齢も近く同じ子育て世帯ということで入居者間で自然と自主的コミュニティが生まれるようだ。

環境は最適でまた敷地に余裕があり、中庭のすぐ目が届く範囲で子供を遊ばせることができる。ポータルサイトなどで広告はしていないようだが、こうした環境が口コミなどで人気を呼び、問い合わせが多く、空室待ちということだ。

コミュニティ賃貸のオーナーさん側から

母力シリーズのオーナーの方にお話しいただいた母力シリーズのオーナーの方にお話しいただいた

今回、母力のオーナーの方にお話しを伺う機会があり、何故母力のようなコミュニティ賃貸にしたかを話していただいた。

「空き家となった旧自宅の建て替えを検討した時、色々なメーカーさんからお声をかけていただきました。ペットや女性向け賃貸物件など様々な提案をいただく中で、今回子育てというコンセプトがとても響きました。この地区は私たちが育った昭和30年代は、たくさんの子供がいたのですが、最近はお年寄りが増えました。そうした中で、子供を育てることができる環境を提供することで、少しでもこの地区に若さを取り戻せるような貢献できればと思いました。また、敷地にあった木を残してほしいと条件をつけたのですが、こちらも半分以上残して頂いた提案をいただき、最終的に母力シリーズを選ばせていただきました」

コミュニティ賃貸は、入居者だけでなくオーナーさんの思いもくみ取ったものに感じた。単なる他物件との差別のみならず、オーナーさんの思いというのも今後の住まいにさらに必要となってくると思う。

賃貸における住まいもハード面からソフト面に拡大していく中、2015年はどんな新しい住まいが生まれるのだろうか。今後も目が離せない。

2015年 01月31日 13時17分





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